監督プロフィール
四ノ宮浩(しのみや・ひろし)

ドキュメンタリー映画監督 四ノ宮浩宮城県仙台市生まれ。

大学在学中に寺山修司率いる「天井桟敷」に入団し、大学を中退。その後、様々な職業をへて1986年に監督デビュー。

1995年、フィリピン・マニラ郊外の巨大なゴミ捨て場 “スモーキーマウンテン” に暮らす人々を主人公としたドキュメンタリー映画『忘れられた子供たち スカベンジャー』を発表。製作に6年をかけて仕上げた本作は、第44回マンハイム国際映画祭ベストドキュメンタリー賞をはじめ数々の賞に輝き、国内外で高い評価を受ける。

2001年、第二のスモーキーマウンテンと呼ばれるパヤタスゴミ捨て場を舞台とした『神の子たち』を完成。第52回ベルリン国際映画祭、第26回モントリオール国際映画祭ほか多数の映画祭から正式招待を受け、NY・MoMA での New Directors/New Films 映画祭上映時にはニューヨーク・タイムズ紙から好評を得る。第5回シネマアンビエンテ環境映画祭(イタリア)コンペティション部門でグランプリを受賞。この映画は20カ国以上で上映されるなど世界中で大きな反響を呼んだ。

9.11同時多発テロ以降、「貧困と飢餓と戦争」の現実をさらに広い視野で見つめるために、NYグラウンドゼロ・アフガニスタン・イラクなど世界各地を訪れ、2007年には小冊子「放浪」を発表。同年、貧しい環境で生きる子供たちへの直接的支援を目的とした「アジアの貧しい子供たちへのサポートプロジェクト(後に、バスーラの家基金と改名)」を立ち上げ実際に支援活動を行うなど、映画以外の活動も多岐にわたる。

『BASURA バスーラ』(2009年)は、第一作『忘れられた子供たち スカベンジャー』に登場した子供たちのその後を追い、依然として変わらないフィリピンの貧困と、そこで生きる人間たちの “命の輝き” を映し出した。2009年6月、東京都写真美術館ホールにてロードショー公開、以降は全国で順次上映された。

最新作『わすれない ふくしま』(2013年)では、2011年3月11日東日本大地震後の福島第一原発の爆発により大量の放射能が放出されたのちの福島を舞台とし、福島第一原発北西に40キロの福島県飯舘村から避難したある家族と、いまだ警戒区域で300頭の牛を飼い続けている畜産家の日常を追った。原発事故後、牛を殺処分させられた酪農家が自殺した事件、フィリピン人妻を持つ家庭の現実など様々な問題が存在することを描き出し、リアルな福島の姿を映しだした。
映画は東京写真美術館にて2013年3月にロードショー公開され、その後順次全国各地にて上映されている。

現在は映画「わすれない ふくしま改訂版-2017年4月完成-」後に
またフィリピンに向き合い新作映画を準備中である。(2019年2月現在)


著書には「忘れられた子供たち スカベンジャー」(中央法規出版)がある。


~過去監督作品~

『忘れられた子供たち スカベンジャー』(1995年)
☆ 第44回マンハイム国際映画祭 ベストドキュメンタリー賞 受賞(ドイツ)
☆ エコメディア国際環境映画祭 1995 Hoimar von Ditfurth賞 受賞(ドイツ)
☆ 第4回地球環境映像祭 社会環境映像賞 受賞(日本)
☆ Encontros Internacionais de CINEMA 1996 ベストドキュメンタリー賞 受賞(ポルトガル)
『神の子たち』(2001年)
☆ 第52回ベルリン国際映画祭 正式招待(ドイツ)
☆ 第26回モントリオール国際映画祭 正式招待(カナダ)
☆ New Directors/New Films 映画祭 2002 正式招待(アメリカ)
☆ 第5回シネマアンビエンテ環境映画祭 グランプリ 受賞(イタリア)
『BASURA バスーラ』(2009年)
『わすれない ふくしま』(2013年)
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